2025/06/25

Taiwan Today

文化・社会

「遺された指紋―松本清張と台湾ミステリー小説」、台日3か所で同時開催

2022/08/01
台北駐日経済文化代表処台湾文化センターは30日、「遺された指紋―松本清張と台湾ミステリー小説」展の開幕を記念し、ミステリー小説作家の京極夏彦氏(右)を招いて「台湾のミステリーと妖怪ブーム」をテーマとする講演会を開催した。写真左は台湾文化センターの王淑芳主任。(文化部サイトより)
台北駐日経済文化代表処台湾文化センター(東京都港区虎ノ門1丁目1-12虎ノ門ビル2階)、国立台湾文学館(台南市中西区中正路1号)、北九州市立松本清張記念館(福岡県北九州市小倉北区城内2番3号)による共同開催企画展「遺された指紋―松本清張と台湾ミステリー小説」展が7月29日より、これら3カ所の会場で同時開幕した。台湾文化センターは30日、展覧会の開幕を記念し、ミステリー小説作家の京極夏彦氏を招き、「台湾のミステリーと妖怪ブーム」をテーマとする講演会を開催した。講演会では、松本清張の編集を務めたことのある文藝春秋出版文藝部部長の田中光子氏、KADOKAWA出版社の雑誌『怪と幽』編集長の似田貝大介氏も参加し、日本の読者に展覧会の見どころを説明した。
 
京極夏彦氏は、「最近日本で出版される台湾の推理小説は増えている。どれも面白く、日本の読者にぜひ勧めたい。驚きの発見があるだろう。まだ日本語に翻訳されておらず、日本で出版されていない台湾の推理小説も多い。今後はより多くの小説が翻訳出版され、日本の読者を楽しませてくれるよう期待している」と述べた。また、今回の展示は台湾と日本の3か所で同時開催するもので、同じ内容をどこにいても見ることができる機会は滅多にないと指摘。とりわけ台湾と日本の推理小説の交流や歴史をテーマとした展覧会はこれまでほとんど行われておらず、初めての試みであることを強調した。
 
台北駐日経済文化代表処台湾文化センターによると、日本の推理小説は台湾で高い人気を誇る。台湾で松本清張の推理小説がブームになったのは1980年代になってからのことだった。それ以降、台湾の推理小説は現在に至るまで、松本清張の作品の影響を受けている。このため今回の展覧会では、日本ではあまり知られていない「台湾と日本の推理小説の交流の物語」に焦点を当て、台湾と日本が共に歩んできた歴史を通して、日本の読者に台湾文学の歴史や台湾の文学作品への理解をより深めてもらいたいと考えている。
 
「遺された指紋松本清張と台湾ミステリー小説」
台北駐日経済文化代表処台湾文化センター/7月29日(金)~8月19日(金) https://jp.taiwan.culture.tw/information_34_146439.html
松本清張記念館/7月29日(金)~10月23日(日)
https://www.seicho-mm.jp/specialexhibition/
国立台湾文学館/7月29日(金)~10月30日(日)
https://event.culture.tw/NMTL/portal/Registration/C0103MAction?actId=20066
 

ランキング

新着